市報むさしの　No.2236　令和6年（2024年）1月1日号　2-3面　
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新春企画
interview

元プロサッカー選手　岩渕真奈（いわぶちまな）さん

プロフィール
1993年生まれ。武蔵野市出身。小学2年生の時、現在の関前サッカークラブでサッカーを始め、中学進学時に日テレ・メニーナ（現日テレ・東京ヴェルディメニーナ）に入団。14歳の時トップチームの日テレ・べレーザ（現日テレ・東京ヴェルディベレーザ）で「なでしこリーグ」に初出場。19歳でドイツ・TSG1899ホッフェンハイムに入団し、イングランドのアストン・ヴィラWFCなどでも活躍。日本代表として2011年のワールドカップ優勝に貢献し、その後2度の準優勝。東京オリンピック2020を含む2度の五輪でも活躍。2023年9月に引退を発表。

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仲間がいて、助け合える。それがチームスポーツの魅力

ー岩渕さんは2023年９月、30歳でプロのサッカー選手を引退されました。現役時代は女子サッカーに欠かせないプレーヤーとしてチームを引っ張ってこられましたが、引退会見は、どのような気持ちで迎えられたのですか？
岩渕　引退を発表したとき、いろいろな方々からねぎらいの言葉をいただいて、「ああ、私は本当に引退するんだな」と感じました。引退会見はその後だったので、あまり感情的にならずに落ち着いてできたかなと思います。あの場で、これまで支えていただいた方々や応援していただいた方々に感謝の思いを伝えられたことはとても良かったですし、自分の中でも一つの区切りになりました。

ー選手時代のプレッシャーから解放されたという感覚もあったのでしょうか？
岩渕　現役中、自分でプレッシャーは感じていないと思っていたんですが、引退してから客観的に「なでしこジャパン」の試合を見ると、「自分はすごく頑張っていたし、プレッシャーも感じていたんだな」と思いました。背負うものがなくなって初めて分かる感覚もあったし、「やりきったな」という思いからくる解放感は確かにありましたね。

ー引退後は、さまざまなサッカー関連のイベントに出席され、なでしこジャパンの試合の解説や選手のインタビューもされていましたね。
岩渕　解説をやりたいとは思っていなかったんですけど、引退して外からサッカーを見るようになったとき、「誰よりも『なでしこジャパン』を知っている自分が女子サッカーの魅力や選手の個性を皆さんに伝えられる部分もあるのでは」という気持ちになったので、これからも勉強をしながら続けていきたいと思っています。

ー引退会見では、「女子サッカーの発展に貢献したい。未来の子どもたちのためにできることをしたい」とおっしゃっていましたが、これからどのような活動をされていくのでしょうか？
岩渕　今後は、女子サッカーの裾野を広げる活動に力を注いで、特に子どもたちに対して、何か一つでもいいから「自分が頑張れるもの」を見つけることの大切さを知ってもらえたらと思っています。子どもの成長にとって、夢中になれるものと出会えるかどうかはとても大きなことだと思うので、その手助けができる活動をしていけたらと思って動き始めているところです。

ーサッカーを通じて子どもたちにどんなことを伝えたいですか？
岩渕　自分が子どもの頃、ボールを蹴っているときはただひたすら楽しかったという記憶しかないので、まずは楽しんでもらうことが一番だと思っています。
　チームスポーツの良さは「仲間がいて、助け合えること」です。仲間を思いやる気持ちの大切さは、きっとどんな子でも理解してくれると思うので、そこを自分の中で一つのテーマにして活動をしていきたいですね。

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武蔵野市の環境が教えてくれたサッカーの楽しさ

ー子どもの頃のお話が出ましたが、サッカーを始めたのは武蔵野東小学校に通う2年生の時だそうですね。関前サッカークラブがまだ関前南サッカー少年団の時代で、岩渕さんが初めて入った女子だと聞きました。お兄さん（現役プロサッカー選手の岩渕良太さん）も同じサッカークラブの出身ですが、やはりその影響で始められたのですか？
岩渕　兄の姿を見て自分もやってみたいと言ったんだと思います。その頃、バレエやピアノも自分でやりたいと言って習っていたんですけど、サッカーを始めて以降、どちらもやりたくなくなってしまって。それでもピアノは６年生まで続けたんですけど、今はまったく弾けないので、やっぱり楽しくないと身にならないんだなと思いますね（笑）。

ーサッカーをやってみたらものすごく楽しくて、こっちの方が自分と相性がいいなと思ったんでしょうね。
岩渕　そうだと思います。当時から運動神経は良かったと思うし、負けず嫌いだったので、まず「男子に勝ちたい」という気持ちが強かったんです。当時の関前サッカークラブは私以外、全員男子でしたけど、いい子たちばかりでした。私が男の子みたいな感じだったからだとは思うんですけど、クラブの練習がない日も公園で一緒にボールを蹴るくらいの仲になれて。コーチに厳しく怒られたこともないし、周りに恵まれたことがプロのサッカー選手への道につながったんだなと思うので、今でも感謝しています。　

ー今では岩渕さんの背中を追って後輩の女の子たちが市内のあちこちで頑張っています。
岩渕　ボールに触る回数が多ければ多いほどサッカーはうまくなれると思うので、まちのサッカークラブや学校の部活動で女の子たちが日々サッカーに励んでいるのはうれしいですし、そこからまたいい選手が育っていくのかなと思うと頼もしいですね。

ー岩渕さんにとって、サッカーの一番の良さはどんなところですか？
岩渕　例えばバスケットボールだと点が比較的ポンポン入りますけど、サッカーはなかなか入らないじゃないですか。1点を入れるために、勝つために、みんなでゴールを守って、みんなで攻める。自分だけがうまければいいわけではなくて、チームとして一つの目標を目指すことが自分はすごく楽しいし、それが好きでサッカーを続けてきたんだと思います。チームスポーツとしての協調性は絶対に必要ですけど、その中で自分の意見を言う大切さも知りました。

ー岩渕さんはドイツとイギリス（イングランド）のチームにも在籍されていたので、海外から学ぶことも多かったのでしょうね。
岩渕　施設面でも違いますが、プレーに関しても、ゴールに向かうスピード感など、日本にないものがたくさんあります。個性豊かな選手も多いですが、強いチームは、試合で勝つという大きな目標に向かって一人ひとりが歩み寄って協調性を高めていく。人生の幅を広げてもらえたというか、たくさんのことを学ばせてもらいましたね。

ー海外での選手生活を経験して日本に戻ってこられて、改めてホームである武蔵野市を見るとどんな印象ですか？
岩渕　あまり変わっていないんじゃないかな。今も武蔵野市に実家があって、自分にとっての地元なのでホッとする場所です。近所に住んでいる方も昔から知っている同級生の親御さんだったりして、皆さん温かく接してくれます。今でも仲のいい幼なじみとは地元に帰ってくると吉祥寺集合で食事に行ったりしますね。武蔵野市は緑が多くて落ち着いた雰囲気で、都心に出るにも利便性がいい。住むなら、やっぱりこのまちがいいなと思います。
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うまくいかないことも苦しいこともある。そんなときこそ楽しんで

ー現役時代はケガをしたり、苦しい思いもされたと思いますが、そういうときはどうやって乗り越えたんですか？
岩渕　日本代表の一員としてサッカーをするのがすごく楽しかったので、「なでしこジャパンにもう一回入って、あの人たちともう一回サッカーがしたい」と思いながらケガのときは頑張っていました。リハビリをして強くなれば、また違う自分になれる可能性もあると思っていましたね。「今日はボールを蹴れるようになった」というだけでもうれしいんですよ。そういう小さな喜びを見つけながらやっていました。
　何かを続けていると、うまくいかないときは絶対にある。でも、そんなに気にしないというか、「そういうこともあるよね」くらいの感じで乗り越えてきた気がします。苦しいときもあったけど、それも含めて楽しめていたんじゃないかな。
　あとは、皆さんにたくさん応援してもらえたことが大きなパワーやモチベーションになりました。

ー武蔵野市では、2021年4月、東京オリンピック2020大会に出場される岩渕さんの応援プロジェクトとして、笑顔の写真で構成されたスマイルフォトモザイクアートを作成して、市役所や総合体育館に展示しました。こうした応援も力になったんですね。
岩渕　武蔵野市と市民の皆さんからの熱い応援はしっかり伝わってきましたし、大きな励みになりました。応援される側の喜びも知っているし、近頃は応援する側の楽しさも少しずつ知るようになって、スポーツが人に与えるパワーを改めて感じています。

ー武蔵野市は、スポーツを通した市民の健康増進や交流を図るために、すべての方がスポーツを楽しめる環境づくりにも力を入れているのですが、今後は岩渕さんの活動とも接点がありそうですね。
岩渕　何か一緒にできたらうれしいですね。引退後、元レスリング選手の登坂絵莉（とうさかえり）さんや現役テニス選手の穂積絵莉（ほづみえり）さんと一緒に「一般社団法人スマイルコンパス」という団体を立ち上げたんです。そこでは、「スポーツを通して、勝ち負けに関係なく人生を豊かにしてもらいたい」というテーマでさまざまな活動をしていこうと思っています。日ごろスポーツ選手と触れ合う機会が少ない子どもたちに、スポーツで体を動かす楽しさや、できないことができるようになる喜びを知ってもらう機会を提供できたら、と考えているところです。

ースポーツは、年齢やその人の置かれた状況に応じて楽しむことができますよね。
岩渕　生涯スポーツという言葉をよく耳にしますが、海外に行くと子どもから高齢者まで、まちなかで運動している方々が多く、見たり応援したりすることでスポーツに参加している方も大勢いらっしゃる印象です。武蔵野市も既にそうなりつつあるとは思いますが、スポーツをきっかけにますます元気で活気のあるまちになったらいいなと思いますね。スポーツが外出のきっかけになればいいですし、体を動かすという意味ではペットとの散歩も立派な運動ですから。
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どんなときも、明るく自分らしく前に進みたい

ー2024年、新しい年の始めに願う岩渕さんの夢とは何ですか？
岩渕　女子サッカーがもっと世の中に根付いたらいいなと思います。ＷＥリーグ（日本女子プロサッカーリーグ）が武蔵野陸上競技場で開催されたら盛り上がりそうですよね。女子サッカーがプロ化して4年たちますが、もっと皆さんにその魅力を知ってもらうためには、女子サッカーの枠に収まらないきっかけづくりが必要だと思うので、自分もそのためにできることをしたいですね。

ー最後に、岩渕さんがサッカー人生で得た座右の銘があれば教えてください。
岩渕　現役時代は、自分の本のタイトルにも付けた「明るく自分らしく」という言葉を大切にしてきました。どんなときも明るかったし、どんなときも自分らしく前に進んだ結果が今の自分だと思うので、これからもこの言葉を大切にしながら、新たな場所でも頑張っていきたいなと思います。

